「けどなんでそのイケメンいとこが爽子の家に来ることになったわけ?」
あやねの言葉に、爽子が口を開く。
「えと・・・・お兄ちゃんのお勤めしてる会社の寮が、改装中で―――1ヶ月くらい、実家から通ってくれって言われたらしいんだけど、遠くて面倒くさいからって―――」
「爽子の家からだと近いわけ?」
「30分くらいだって言ってた」
「ふーん。けど、年頃の女の子がいるのに同居って、まずくない?」
その言葉に、爽子はその大きな瞳を瞬かせる。
「まずい―――の?」
「そりゃあ、あんた、何か間違いでも起きたら―――」
“ガタンっ!!!”
翔太が、思わず椅子を倒す。
「―――そこ、あんまり動揺しないように」
あやねがにやりと笑う。
「べ、別に―――!」
「間違いって―――どういう意味?あやねちゃん」
不思議そうにそう聞く爽子に。
どう説明したらいいものか、悩むあやねだった・・・・・。
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