「やっぱ、牧野つくしはF4のものだよな」
西門さんの言葉に美作さんと類が頷いて。
あたしは眉を寄せる。
「はあ?あたしはものじゃないんだけど」
「そりゃあわかってる。お前はどう見ても女だし」
にやりと美作さんが笑う。
「じゃ、なんなの。いきなりわけわかんない」
「牧野が、司だけのものになるなんてあり得ないってこと」
無邪気に類が笑ってそう言うけれど。
ますますわけわかんない。
半年後にはあたしと道明寺の結婚式があるっていうのに。
「嫁になんて、行くなよ」
「そんなの、牧野らしくねえだろ」
「俺たちから、離れていかないで」
「だ、だから、何でそんな―――あんたたちだって応援してくれてたじゃない」
「まあな。けど―――」
「考えてみたら司がいない間お前の傍にいたのは俺たちだし」
「ずっと一緒にいたら、離れがたくなっちゃって」
3人が顔を見合わせて頷く。
「で、3人で決めたんだよ」
「―――何を」
「牧野は、司にはやらないって」
「―――って、どうするつもり?」
「宣戦布告。司にね」
本気?
冗談?
どちらともつかない表情の3人を前に。
あたしは途方に暮れるしかなかった・・・・・。
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