***恋心 48 〜つかつく〜***



  久しぶりの休日を、道明寺の部屋でDVDを見て過ごしていた。

こんな風にゆっくりできるのは何ヶ月振りだろう。

どこかに出かけようかとも思ったけれど。

たまには部屋で過ごすというのも悪くない。

そう思っていたら。

ソファーで並んで座っていたあいつから、静かな寝息が聞こえてきた。

見上げてみれば、微かに体を揺らしながら、道明寺がまどろんでいた。

―――疲れてるんだよね―――

それでも、休みの日となれば必ず会いに来てくれる。

「俺が会いたいんだよ」

そう言ってくれるのが嬉しくて。

でも、素直になれなくて。

いつも憎まれ口ばかり言ってるあたし。

でも今日は―――

あたしはそっと、道明寺の体を引き寄せ、その頭を自分の膝に乗せた。

身じろぎして、それでもあたしの膝の上で気持ちよさそうに寝始める。

長い睫毛。

その強いくせ毛をそっとなでる。

宝物みたいに、大事にしたい気持ちがわきあがる。

―――ずっと、そばにいて―――

「―――大好きだよ・・・・・」

普段は口にできない言葉をそっと囁いて。

微かに笑みを浮かべたような道明寺の額に、キスを落とした―――。







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