***バラ色の世界 〜風爽〜***

 


夢を見ているのかと思った。

『好きだよ』

『付き合ってください!』

本当に?

風早くんが私を?

ドキドキして、気が遠くなりそうだった。

夢じゃないって、何度自分に言い聞かせても、やっぱり夢みたいで。

だけど―――

『ただずっと好きだったの!!』

『―――彼女!』

その彼の言葉と、私に向けられる笑顔は本物で―――

ああ、これは現実なんだ―――

漸く、信じることができた。

―――嬉しい―――

私が、風早くんの彼女。

それだけで、世界がバラ色に見えるよ。

どうかずっと、この夢みたいな現実が続きますように。

風早くんの笑顔を、ずっと見ていられますように―――







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